「バッテリーの減りが早くなった……。」
「動作が遅くなってきた……。」
「でも、まだ使えるし……。」
と、スマホやパソコンなどのガジェットを使い続けていませんか?
確かに、愛着のあるガジェットは、できるだけ長く使い続けたいものですよね。
以前の僕も「壊れるまで使うタイプ」だったので、多少の使いにくさを感じてもそのガジェットを使い続けていました。
(スマホのバッテリーの持ちが悪くなってもモバイルバッテリーをカバンに忍ばせておき、いつバッテリーが切れてもいいように備えていた頃もありました。)
ですが、最近は考え方を変えるようにしています。
「小さな不具合があるガジェットを使い続けることは、使う度に小さなストレスが発生している。長い目で見たら、こっちのほうが損なのでは……?」
そのように感じてからは、ガジェットは壊れてから買い替えるのではなく、多少の出費が発生したとしても「適切なタイミング」で買い替えるようにしています。
そのほうが、快適に生活を送ることができるのではないかと考えています。
ただ、ガジェットを買い替えるときは、それが本当に買い替えるタイミングなのか見極めてから購入するようにしています。
お金は無限にあるわけではないので、お金をかけるべきものを見極めることが大切です!!
でも、どうやって見極めたらいいのかわからないよ……。
そんな方のために、この記事では、スマホやパソコンなどのガジェットを中心に、こんな疑問にお答えします。
- 買い替えのサインって?
- 買い替えに最適な時期はいつ?
- 賢く買い替えるにはどうしたらいい?
「買わされる」のではなく、本当に必要なタイミングで、賢くガジェットを手に入れましょう!
Q ガジェットとは?
A 日常生活を便利にする小型の電子機器や装置のことを指します。
具体的には、「スマホ」、「パソコン」、「ワイヤレスイヤホン」、「モバイルバッテリー」などのことを 指します。
(「ガジェット」と一口にいっても様々あるので、この記事では、皆さんがよく使うであろう「スマホ」と「パソコン」に注目していきます。)
ガジェットの買い替え時
1-① スマホの買い替えサイクル(筆者の体感)
結論
スマホの寿命は「2年」 だと感じています。
ここでいう「寿命」というのは、
- 充電の回数が増える(=バッテリー低能が低下し始める)
- 画面がカクつく、アプリなどの処理が遅くなる(=スマホのパフォーマンスが低下し始める)
ことを指しています。
つまり、そのスマホを使うことが「ストレス」になってくることが「2年」を過ぎた頃から発生し始めるのではないかと思います。
では、ここまでは僕の体感を紹介しましたが、次からは、スマホの買い替えに関して紹介しているほかの記事を紹介します。
1-② スマホのバッテリー容量の低下
スマホを使うときにストレスになる主な原因は、「バッテリー持ちが悪くなること」ではないでしょうか。僕はバッテリー持ちが悪くなることが一番ストレスに感じます。
では、そもそもスマホのバッテリーの寿命はどのくらいでしょうか。
結論
平均2年 です。
スマホのバッテリーとして使われてリウ「リチウムイオン電池」について、以下の記事が参考になります。
①リチウムイオン電池の寿命とは
スマホなどに使われているリチウムイオン電池については、多くのメーカーが 「バッテリーの最大充電容量が50%にまで落ちた状態」を寿命としています。バッテリー容量100%に相当する電力を充電することを1回として、充電回数500回が寿命の目安とされています。
出典:電気安全に関するQ&A((公社)東京電気管理技術者協会)<外部サイト>(2024年10月20日に利用)
②バッテリーの平均寿命は約2年
バッテリーの平均寿命は約2年といわれています。ただし、バッテリーは使用状況や環境によって寿命の長短が変わりやすいため、1年未満で交換が必要になる場合もあれば、3年以上使用できるケースも少なくありません。
一般的に、スマホに使用されているリチウム電池は300回の充電で7~8割程度、500回の充電で5~7割程度に劣化するといわれています。そのため、毎日充電した場合は使用後1年半頃が交換の目安となり、長く見積もっても2年ほどで寿命を迎えると考えられます。
出典:スマホの寿命は何年くらい?(UQ mobile)<外部サイト>(2024年10月20日に利用)
まとめると、スマホのバッテリーに関して次のことがわかります。
- 最大充電容量が50%にまで落ちた状態を寿命と呼ぶメーカーが多い。
- 365日毎日充電する場合、1年半頃が交換の目安(500回の充電で5~7割程度に劣化する)。
・・・どうやら、僕の体感と一致しているようですね!
スマホの買い替えサイクルの一つの考え方として、「バッテリー」を焦点とした場合、「2年」が目安になりそうです。
1-③ スマホの平均使用年数
バッテリーの性能が悪くなるのは「2年」が一つの目安でしたが、それとは別に「スマホの平均使用年数」はどれくらいでしょうか。
結論
平均4.5年 です。
ここで参考になるのは、内閣府が実施している「消費者動向調査」です。
この調査の中で、「主要耐久消費財の買替え状況(二人以上の世帯)」という項目があります。
最新の調査結果は「令和6年3月実施調査結果」でしたので、その結果を確認しましょう。
「携帯電話 ※スマホを含む」を確認すると……
平均使用年数:4.5年 (R5.3の調査では4.4年)
意外と長いですね!!
ちなみに、買い替え理由は「故障(全体の38.0%)」が一番多いです。
出典:消費者動向調査 令和6年3月実施調査結果 P9,15(内閣府)<外部サイト>(2024年10月21日に利用)
以上のことから、バッテリー性能が落ち始める「2年」よりもさらに2年ほど使用してから買い替えている人が多いことがわかりました。
つまり、2年はバッテリー持ちにストレスを持ちながら、スマホを使用している方が多いようですね。
消費者動向調査とは
内閣府が実施している消費動向調査は、以下のような特徴を持つ重要な経済統計調査です。
調査の目的
消費動向調査は、消費者の意識や物価の見通し、主要耐久消費財の保有状況などを把握し、景気動向判断の基礎資料を得ることを目的としています
調査の概要
- 調査対象: 全国の約5,411万世帯から抽出された8,400世帯(二人以上の世帯5,376世帯、単身世帯3,024世帯)
- 調査頻度: 毎月15日時点で実施
- 調査方法: 郵送・オンライン併用調査法
- 調査期間: 各世帯は15か月間継続して調査に参加
主な調査項目
- 消費者の意識(暮らし向き、収入の増え方、雇用環境など)
- 物価の見通し
- 主要耐久消費財等の保有状況
出典:消費者動向調査の概要(内閣府)<外部サイト>(2024年10月21日に利用)
2-① 個人パソコンの買い替えサイクル(筆者の体感)
スマホの次は「ノートパソコン」です。
結論
ノートパソコンの寿命は「3年」 だと感じています。
僕の場合、「バッテリー持ち」が悪くなることもストレスですが、アプリなどの「処理速度」や「立ち上がりの速度」が遅くなってくることのほうがストレスに感じます。
なので、PCの「性能」に不満を感じ始めてから買い替えることが多いです。
ここはスマホとは異なるポイントですね。
ここまでは、僕の体感を紹介しましたが、ノートパソコンの買い替えに関して紹介しているほかの記事を紹介します。
2-② 個人パソコンの買い替えサイクル
スマホの比較の時でも使用した「消費者動向調査(令和6年3月)」の結果を確認しましょう。
「主要耐久消費財の買替え状況(二人以上の世帯)」のうち、「パソコン」を確認すると……
結論
平均使用年数:7.6年(前年は7.7年)
でした! 意外と長いですね!!
ちなみに約10年前は「5.9年」だったので、最近のほうが買い替えまでの年数は伸びている傾向にあります。
買い替え理由については、スマホと同様の「故障」が一番多かったです。
ただ、その割合は約56%なので、スマホよりも18ポイント高いです。
出典:消費者動向調査 令和6年3月実施調査結果 P9,15(内閣府)<外部サイト>(2024年10月21日に利用)
以上のことから、僕の体感である「3年」よりもさらに4年ほど使用してから買い替えている人が多いことがわかりました。
2-③ パソコン(法人)の推奨される買い替えサイクル
では、法人の場合はどうでしょうか。
結論
3~4年で買い替えるのがおすすめ とされています。
参考にするのは、Intelが2012年7月に公表している報告書「PCライフサイクルの管理:生産性とIT効率の向上」です。
少し古いですが、PCの買い替えサイクルの目安になりそうなので紹介します。
この報告書の概要は以下のとおりです。
- 法人PCの最適な買い替え更新サイクルは3~4年が推奨されている。
- 3年を超えるとPCのパフォーマンス低下が懸念され、日々の業務に負担が発生する。
- 4年を超えるPCは、サポートや修理の頻度が増え、これに伴うコストも上昇する。
出典:IT@Intelホワイトペーパー PCライフサイクルの管理:生産性とIT効率の向上(Intel)<外部サイト>(2024年10月30日に利用)
以上のことから、法人用PCは3~4年で買い替えることが推奨されているようです。
新しいPCの購入を先延ばしにすることは、導入時のコストは削減できるように思われます。
ですが、生産性の低下・管理コストの増大・セキュリティリスクの増加などのデメリットもあり、長期的に見れば古いPCを使い過ぎるほうが逆にコストがかかってしまうかもしれませんね。
結局、買い替えに最適な時はいつ?
ここまで、スマホとパソコン(個人・法人)の最適な買い替えサイクルを紹介してきました。
改めて、最適な買い替えサイクルとその理由をまとめます。
スマホ:2年(理由:リチウムイオン電池の寿命となる年数)
パソコン:3~4年(理由:パフォーマンスの低下、管理コストが増え始める年数)
(筆者の体感)
スマホ:2年(理由:バッテリー持ちが悪くなり始める)
パソコン:3年(理由:アプリなどの「処理速度」などが遅くなり始める)
長く使い続けることは、導入時のコストがかかるタイミングを遅くできるので一見するとコスト削減に見えるかもしれません。
ですが、同じガジェットを使い続けすぎることは生産性の低下・管理コストの増大・セキュリティリスクの増加などのデメリットもあります。
上記の買い替えの目安は、いつまでも使い続けられてしまうガジェットの買い替え時として、一つの参考になるのではないでしょうか。
賢く買い替えるにはどうしたらいい?
ここまで、買い替え時期の目安を紹介してきましたので、最後に、賢く買い替える方法を紹介します。
結論
「買いたい時が、買い替え時!!」
です。
この考え方には僕も賛成です!!
ただ、購入するときに気をつけて欲しいポイントもあります。
具体的なチェック項目を用意しましたので、購入するときの参考にしてください。
- 「キャンペーン」に注意
- 「割引のトリック」に注意
- 「感応度逓減(ていげん)性」に注意
それぞれ細かく紹介していきます。
「キャンペーン」、「セール」に注意
結論
キャンペーンやセールに惑わされるな!
これは、「キャンペーンやセールを使うな!」
ということではありません。
おすすめしたい買い物の流れは以下のとおりです。
- 「〇〇を買いたい!」
- 「たまたまセールやってる!ラッキー!!」
これが逆になるような、いわゆる「衝動買い」には注意です。
- 「お、セールやってるじゃん!」
- 「何か安くなっているものはないかなあ……」
この買い方だと、「本当に自分が欲しいものではない」のに、セールの影響で買ってしまいそうになります。
(「セール」が持つ、何とか買わせようとする力はすごいですからね……)
読者の皆さんにはぜひ「計画的な買い物」を心掛けていただきたです。
以下、セールやキャンペーンの具体例を上げておきます。それらに踊らされないよう賢い買い物をしていきましょう!!
Amazon
- 初売りセール
- 新生活セール
- ゴールデウィークセール
- プライムデー
- プライム感謝祭
- ブラックフライデー
- サイバーマンデー など
楽天
- お買い物マラソン
- スーパーセール
- ブラックフライデー
- 大感謝祭 など
Qoo10(キューテン)
- メガ割り
- メガポ
- ブラックフライデー など
「割引のトリック」に注意
結論
「参考価格から〇〇%引き」の表現には注意が必要です。
なぜなら、「参考価格」を高くすることで割引率を高く見せ、お得感をアピールしようとしている可能性があるからです。割引率が高くても、商品価値に対してその価格が適正なのか見定める必要がありますね。
例えば、「参考価格から50%引き!」とあったとしても、その価格が本当に適正価格なのか確認してから購入しましょう!
割引のトリックに引っかからないよう、適正価格を確認する具体例を紹介します。
- 実際の店舗に行って確認する。
- ほかのサイト(Amazon、楽天など)で確認する。
- メルカリやヤフーオークションなどで中古市場・を確認する。
- 「Keepa(キーパ) – Amazon Price Tracker」を使用する ※Amazon限定
詳細は「Keepa公式サイト<外部サイト>」をご確認ください。
ビジネス的に言うと、複数の業者の見積もりを比較する「見積もり合わせ」をするイメージです。
「感応度逓減(かんのうどていげん)性」に注意
結論
「商品を価格で捉える」のではなく、「価値で捉える」ようにすることがポイントです。
感応度逓減性とは、「扱う金額や数量によって、損得の感じ方が変わる」心理(プロスペクト理論※の一つ)のこと。
例えば、同じ1,000円でも……
- 1万円のイヤホンが、今なら1,000円引き!
- 10万円の掃除機が、今なら1,000円引き!
と言われた時、感じ方が変わるのではないでしょうか。
なんだか1番のほうがお得に感じる……
ほかには、
「数千万円の住宅購入の際、普段なら購入をためらってしまうような数万円のオプション(照明や家具など)を、気にせず購入してしまうこと。」もわかりやすいでしょうか。
数字の桁が変わると感覚が鈍ってしまい、正常な判断ができないような状況では「感応度逓減性」が働きます。
心理現象なので働かないようにするのは難しいと思います。
ですが、「これは感応度逓減性が働いているな」と理解しているのとしていないのでは、その後の行動が変わってくると思います。
※プロスペクト理論とは
プロスペクト理論は、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって提唱された理論。「不確実性下での意思決定を説明するモデル」のこと。
「感応度逓減性」のほかに、二つの代表的な例がある。
- 損失回避性:人は利益よりも損失のほうを避けたいと感じること。
- 参照点依存性:物事を評価するとき、絶対的な価値ではなく、基準となる状態からの相対的な比較によって物事の価値を決める傾向のこと
例1:5~1の5段階評価の最高点である「5」を目標にしていたが、「4」だった(5が基準)。
例2:「2」だと思っていたが、評価は「4」だった(2が基準)。
両者とも絶対的な評価は「4」であることに変わりはないが、基準点が変わると価値の捉え方が変わってしまうということ。
最後に
ここまでご覧いただきありがとうございました!!
今回は、「最適なガジェットの買い替え時はいつか」について紹介してきました。
スマホ、パソコンの買替えの目安
- スマホ:2年(理由:リチウムイオン電池の寿命となる年数)
- パソコン:3~4年(理由:パフォーマンスの低下、管理コストが増え始める年数)
賢く買い替える方法
- 「キャンペーン」、「セール」に注意 : 「買いたい時が、買い替え時~!」
- 「割引のトリック」に注意 : 「参考価格」をあてにしない!
- 「感応度逓減性」に注意 : 商品は「価値」で捉えよう!
この記事が、皆さんのお買い物のときに役に立てば嬉しいです!!
質問や感想がある方は、ぜひコメント欄でお知らせください。
皆さんのフィードバックをお待ちしています!
またねーーツ
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